担当者:藤井 たくさんの系外惑星が見つかってきており、第2の地球を探す、あるいは生命を探すという目標が徐々に現実的なものとなってきた。今後20年程度のうちには、地球型惑星の直接撮像が実現され、惑星環境についての詳細なデータが得られると期待されている。それに備えて、地球そのものを遠方からどう観測されるかについてこれまでいくつもの研究がなされてきた。しかし、これから実際に観測されるであろう地球型惑星はEarth-twinではなく、バラエティに豊んでいるだろう。そこで今回は、一般的に惑星大気がどのようにして決まるか、またそれはどのようなスペクトルとして観測されるかを概観しながら、まだ見ぬ惑星の姿に思いを馳せてみたい。 実は、系外惑星のための惑星大気のモデル化は、既にいくつも行われている。というのも、トランジット惑星については、primary transitあるいはsecondary eclipse前後のスペクトルの変化などを利用して、大気の情報が得られるようになってきたからである。今回はまず、その1次元の大気のモデル化手法を追う。それから、3次元的にはどのような大気(雲)のパターンができるかについてのいくつかの研究を紹介し、またそれはどのように観測されるかを考える。 |