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林中貴宏/上赤翔也

タイトル(林中):
Large scale magnetic field とSchwinger 効果

アブストラクト(林中):
銀河間領域にわたる大規模磁場は、TeVブレーザーの多波長観測などにより、その存在が示唆されている。この磁場の強度は10^(-15)~10^(-20)G程度と非常に小さいが、その起源ははっきりしていない。大規模磁場の種となる磁場を、インフレーション中の電磁場の量子ゆらぎから作る試みはB. Ratraに始まる。しかし、このような理論では、磁場だけではなく電場の方がたくさん生成されてしまうため、大きなスケールで十分な強さの磁場は生成できないと考えられてきた。
一方、量子論では電場などの強い外場によって、Schwinger 効果として知られる真空からの粒子生成が起こる。
本研究では、Schwinger 効果が電場を弱くする可能性に着目し、検討を加える。曲がった時空の中の一様な電場からSchwinger 効果によって誘起される電流や、誘起された電流によるback reactionの計算を行う。

References(林中):
B. Ratra, Astrophys. J. 391 L1 (1992)
J. Martin, J. Yokoyama, JCAP 01 025 (2008)
J. Schwinger, Phys. Rev. 82, 664 (1951)
M. Fröb, J. Garriga, S. Kanno, M. Sasaki, J. Soda, T. Tanaka, A. Vilenkin, JCAP 04 009 (2014)
T. Kobayashi, N. Afshordi, arXiv:1408.4141 [hep-th]

タイトル(上赤):
spin-orbit歳差運動を利用した系外惑星PTFO 8-8695系の力学的特徴の解明

アブストラクト(上赤):
太陽系外惑星は1995年の最初の発見以降数多く観測されており、その数は2014年10月時点で合計1800個以上にもなる。このように発見された系外惑星が数を増す中で、それらの質量、半径、軌道傾斜角といった物理的特徴を決定し、統計的なデータを蓄積することで既存の惑星形成理論を太陽系のみならず広く惑星系一般に適用可能な理論へと拡張することが求められている。
本研究では、その一環としてPTFO 8-8695系というTタウリ型星とホットジュピターからなる系に着目した。この系は主星の自転軸と惑星の公転軸が周期1年程度で歳差運動し、天球面上での主星の表面や惑星の公転の方向が時々刻々と変化することで、形状が時間変化するトランジット光度曲線が観測されている系である。先行研究ではこの歳差運動をモデル化し、観測データと比較することで惑星の質量、半径、軌道傾斜角と行ったパラメータを決定しているが、そこでは主星の自転周期と惑星の公転周期の同期という非物理的な仮定が課されている。そこで本研究では、その仮定を廃した上で、系のパラメータの再決定を試みる。

Referenvces(上赤):
The PTF Orion project : a possible planet transiting a T-Tauri star
http://arxiv.org/abs/1206.1510
Measurement of spin-orbit misalignment and nodal precession for the planet around pre-main-sequence star PTFO 8-8695 from gravity darkening
http://arxiv.org/abs/1308.0629


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Last-modified: 2014-10-07 (火) 14:12:08 (1142d)