[[UTAPwiki/セミナー/宇宙物理学セミナー]] 担当者:筒井 題目: ガンマ線バーストで切り開く暗黒時代への距離梯子 要旨: 2009年4月23日に起きたガンマ線バースト(GRB)は残 光の観測から赤方偏移z=8.2と決定し、銀河、クエーサーの 高赤方偏移記録を更新し、ガンマ線バーストが高赤方偏移観測をリードし ていく時代がいよいよ幕を開けたと言える。GRBを光源として高赤 方偏移での星形成率、最電離時期の特定、金属量の探査などの研究が盛ん に行われているが、近年では絶対光度で数10%の分散を持つ距離指標が 見つかったことにより、GRBを"標準"光源として高赤 方偏移への距離測定に用いるという研究も注目を集めつつあ る。"標準"光源としての働きは銀河やクエーサーにはない GRB特有の役割であり、ますますGRB観測の重要性は増しつつあると いえるであろう。 本講演ではガンマ線バーストを用いた宇宙論のレビューと最新の成果を紹介する。 |