HE Astro 2018
高エネルギー宇宙物理学研究会 2018 / High Energy Astrophysics 2018
研究会の趣旨 / Scientific Goals
宇宙にはブラックホールからのジェットや超新星残骸の衝撃波など、地上の加速器のスケールを遥かに超える高エネルギー現象が存在する。
これらは、極限的な天体における高エネルギー粒子(宇宙線)の加速を通じて生じるが、その生成機構は大きな謎である。
観測が多波長から、宇宙線・ニュートリノ・重力波を含む多粒子へ発展するなかで、そのフロンティアはさまざまな広がりを見せている。
例えば、
重力波とガンマ線バーストの関係
高エネルギーニュートリノの発見と進展
陽電子宇宙線の精密測定
超高エネルギー宇宙線の非等方性の発見
高速電波バーストの急速な観測の進展
超新星残骸や新星からのガンマ線の観測
活動銀河核や潮汐破壊現象の進展
パルサーやマグネターの観測
超光度超新星や謎の突発天体の発見
矮小銀河、銀河団などの観測の進展
実験室宇宙物理学の発展
などである。
また、宇宙ガンマ線・宇宙線には、高エネルギー現象由来成分のほかにダークマター起源の成分が存在する可能性があり、
その検出のためにも高エネルギー現象を理論的に無矛盾に理解することが必須となっている。
そこで、高エネルギー宇宙物理の理論研究者を一堂に集めて、最新の発展と現在における課題と将来に向けた展望を議論する。
今年の研究会では、宇宙プラズマの運動論的側面に多大な貢献をなされてきた星野真弘教授(東大地惑)の還暦記念セッションを開催する。
高エネルギー天体現象の解明には、プラズマ現象(無衝突衝撃波、粒子加速、粒子加熱、プラズマのバルク加速、磁気リコネクション、磁気流体乱流、降着円盤、天体の磁気圏など)
の理解が不可欠である。これらプラズマの基礎物理過程の現在における理解と課題も深く議論する。
また本研究会では、現在流行中の機械学習の研究で活躍されており、評判の良い教科書も執筆されている瀧雅人氏(理研iTHEMS)に招待講演を依頼し、
機械学習の初歩的なところから解説して頂く予定である。
方針:
議論の時間を十分に取るためプログラムには余裕を持たせる。
広く講演を募集するが、時間の都合上止むを得ず口頭発表希望者がポスター発表に回る可能性がある。
できる限り若手に発表の機会を提供する。
日程・開催場所 / Date and Place
開始 / Start: 9/5/2018 10:00am
終了 / End: 9/7/2018 5:00pm
東京大学本郷キャンパス理学部1号館東棟285号室 / Room 285, Faculty of Science Bldg.1, the University of Tokyo
招待講演者(敬称略) / Invited Speaker
川口恭平(ICRR)
小嶌康史(広島大)
鈴木建(東大駒場)
銭谷誠司(京大)
瀧雅人(理研)
林田将明(甲南大)
星野真弘(東大地惑)
プログラム / Program
こちらのリンクから。
世話人 / Organizing Committee
SOC: 浅野勝晃(ICRR)、天野孝伸(東大地惑)、井岡邦仁(YITP)、井上剛志(名大)、大平豊(東大地惑)、樫山和己(東大理)、寺澤敏夫(NAOJ)、當真賢二(東北大)、山崎了(青学大)
LOC: 大平豊、樫山和己、川名好史朗(東大理)、Conor Omand(東大理)
連絡先 / Contact
kashiyama_at_phys.s.u-tokyo.ac.jp